Lagotto Romagnolo
ラゴットロマニョーロ
イタリアのエミリア・ロマーニャ州ロマーニャ地方とサンマリノ共和国が原産のイタリアの犬種です。
ロマーニャ地方東部にある、ポー川の湿地帯で水鳥を狩る犬であったことから、
Lagotto (湖) Romagnolo (ロマーニャ地方の)ウォータードックが名前の由来であると言われています。
ラゴットには、エトルリア時代(紀元前)にまでさかのぼる非常に古い歴史があります。
いくつかの調査結果では、人間と一緒に狩猟に出ていた中型の犬が剛毛でカールしたコートであり、
それが今日のラゴットロマーニョロの祖先であると判明しました。
またラゴットはレトリバーやウォータードック
(ラブラドール、ゴールデンレトリバー、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ)
の祖先でもあると言われています。
近年、湿地が減り水鳥を狩る仕事がなくなったため、
そのすぐれた嗅覚を生かすためにトリュフ採取犬としても有名です。
ラゴットの大きさは、
雄43~49cm、体重は13~16kg。
雌は41〜46cm 体重10~14kgの中型犬
毛質は、羊毛のようにカールしており、
プードルに似ていますがより剛毛で巻きが強く、
毛が全身を覆い(腹部や耳毛を含む)抜けにくく、低アレルゲンです。
しかし、非常に毛玉になりやすく、
毎日のブラッシング、定期的なカットをする必要があります。
肌と被毛の健康を保つために
年に2回ほど丸刈りをすることを推奨されています。
毛色は、オフホワイト、オレンジ、ホワイト&オレンジ、ホワイト&ブラウン、
ブラウン、茶色の斑点がある白、ブラウンローン(伊:Roano)色が主であり、
稀にFocato (タン)のカラーもいます。
鼻は茶色やピンク色が多く
比較的健康体が多く、病気にもなりにくいと言われています。
尻尾は長く、尾毛も長く、
耳は、垂れ耳で、耳毛があり、
外耳炎にかかりやすいため日常的な耳のケアが必要。
月に1度は耳毛を抜く必要があります。
性格は穏やかで忠実で愛情深く、子供に対しても優しく、
躾をしていれば幼児とも問題なく遊べます。
穴を掘ることや、泳ぐ事が大好きで
他の犬ともフレンドリーで、比較的外交的な性格です。
運動量が多いため、お散歩以外にも思い切り走れる、遊べる環境が必要です。
比較的躾のしやすい犬種ではありますが、
賢い犬種が故に、飼い主がリーダーシップをとって躾をする必要があります。
特に生後1年までにリーダーシップ、社会化(様々な経験)をさせ、
生後2年目まではしっかり躾をしていただくとその後優秀な伴侶犬になってくれます。
(逆にリーダーシップが取れないと言うことを聞かない犬になる可能性もあります)
そのため、過去に犬を飼ったことがある方、
できればレトリバー系、ワーキングドック系の躾をしたことのある方、
また散歩以外に運動(ドックランや山登り、川遊びなど)や
頭脳トレーニングに時間を使える方に向いています。
運動ができない日が続くと室内でイタズラをしたり悪さをしたり
問題行動が出現することもあります。
最低でも、ツケ、マテ、スワレ、コイを
フードがない状態で解除するまで続けられるように教える事、
またいけないことをした時には即座にノーと行動を是正することが必要です。
ラゴットの良くある問題行動としては、
通りかかる人や犬に吠える、
普段は温厚なのにタイミングによっては他の犬に威嚇する、
穴掘り、拾い食い、泥遊び、
おもちゃ(特にぬいぐるみ系)やベッドなどの破壊行動、
にょろたは好きなおもちゃを水につけて洗うというアライグマのような行動もします。
全て、ノーやマテ、スワレがしっかり入っていれば
問題行動の原因が去るまで待たせることができます。
また、ボールなどで遊んでいる際にテンションがあがりすぎてしまうと
そのテンションでイタズラをすることもあります。
ドックランや室内でテンションがあがった状態でいると
問題行動や他の犬との問題に発展しやすくなります。
(テンションがあがるとコマンドが入りにくくなるため)
日頃からテンションを下げる方法を学ばれることもお勧めいたします。
また、子供とは友好関係を持つことができますが、
これから出産を控えている、もしくは計画されている場合は
お子様がある程度成長されてから飼われることをお勧めいたします。
(お子様と犬とが同時期に手がかかる状態にするのはお勧めしないという理由です)
また、被毛はカールしており、毎日のブラッシング、
定期的な耳掃除、耳のケア(毛抜き)などが必要です。
一般的に健康な個体が多く、平均で16年生きると言われています。
しかし以下、ラゴットに多くみられる疾患もあります。
股関節形成不全:
てんかん:
(当犬舎の犬は遺伝子検査を受けており、クリアであることが証明されています)
中耳炎、外耳炎:
他の垂れ耳の犬と同様に、耳の感染症のリスクは非常に高いです。
このタイプの病状を防ぐには、犬の外耳道を定期的に(月1回)注意深く掃除し、
耳毛を取り除くことが重要です。
皮質萎縮症:
進行性の脳変性であり、その症状はゆっくり発生し、
急速に進行し、慢性化します。
多くの場合、協調性の欠如が特徴としてあげられ、
この病状は出生時またはそれから数週間後に現れる傾向があります。
残念ながら、治療法はなく、支持療法のみです。
秋脱毛症:
この品種のメスの多くは、
秋のシーズンに、腰周りの毛が広範囲に抜け落ちることがあります。
その原因はホルモンに起因しているようですが、
幸いなことに、それは健康に影響は与えていないとされています。
通常は春には自然に元に戻ります。
重要なことは、誤った判断をせず、自然治癒に任せることです。
また疾患ではありませんが、皮毛のケアには細心の注意が必要です。
適切にカットしないとフエルト状になり毛玉となります。
年に2回は短くカットをすることをお勧めします。
またお尻周りは定期的にカットして清潔に保つことも重要です。
これらの疾患や遺伝疾患を持った個体の繁殖を防ぐためにも
イタリアのブリーダーも遺伝子検査を行い
計画的に繁殖しているプロフェッショナルから犬を譲り受け、
当犬舎も遺伝子検査を行い計画的に繁殖してます。
成犬の体重予測(目安です)
2ヶ月
4.5kg -成犬で11kg
5.3kg -成犬で13kg
6kg -成犬で15kg
4ヶ月
6.8kg -成犬で11kg
7.9kg -成犬で13kg
9kg -成犬で15kg
1年で成犬の体重になると言われています。
フードについて
個体差はあると思いますが、
マイアもにょろたもチキンベースのフードが苦手です。
チキンのフードは適量あげるとお腹がゆるくなりがちです。
試行錯誤の上、現在はラムベースのフードですといい状態を保てています。
またイタリアで出会ったラゴットの飼い主さんと話をしていると、
フードをあげすぎるとお腹が緩くなる個体が結構いるそうです。
フードはクオリティの良いものをカロリー計算した上でやや少なめにあげると安定すると言われていました。
運動量が多い犬種ですので、カロリーは必要ですが、
できればすべてドライフードから摂取するのではなく、
ドライフード6 : 肉類やウエットフード4
などの割合で与えるのが良いかと思います。
上質な脂質とタンパク質をしっかり与えるようにしてください。
マイアはBlackwoodのラムかHolistic Recepiのラムライス(パピー用)に
Terracanisの馬肉、ベニソン、鹿肉の缶詰、グリーンベジタブルも定期的に追加、
更にラム肉か鹿肉、猪肉などを焼いたものをトッピングしています。
サプリは酵素と酵母tK9のグリーントライプ、アニマストラスを朝晩交互に与えています。
(時期によってはブロッコリやサツマイモ、
ケール、セロリ、パプリカなどの野菜も載せるかおやつとして与えています)
フードについては個体差があると思いますので、
筋肉のつき方、好み(食いつき)、便の状態を見て試されてみるのをお勧めいたします。
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